『インセプション』レビュー

ストーリー

『インセプション』は、夢を共有し、人々のサブコンシャスに潜り込んで情報を盗むという特殊な仕事をする盗賊のドミニク（演：レオナルド・ディカプリオ）が、ある依頼を受けたことから展開するストーリー。依頼は、不可能な「インセプション」と呼ばれる行為を行うことだった。それは、相手のサブコンシャスにアイデアを植えつけること。しかも、ドミニクの復讐にも絡む内容だった。

演技

役者陣の演技は、どれも素晴らしかった。レオナルド・ディカプリオの演じるドミニクは、自分自身と向き合う苦しみや、過去のトラウマに苦しむ様子が心に響く。共演者のマリオン・コティヤール、ジョセフ・ゴードン＝レヴィット、トム・ハーディ、エレン・ペイジらも、各自がそれぞれのキャラクターに息を吹き込んでいた。

映像美

クリストファー・ノーラン監督の技術力が顕著に表れた映画。ドリーミングシーンは圧巻で、人々のサブコンシャスに潜りこんだ世界が、リアルな映像と見間違うほどの迫真の描写で描かれている。また、映像にメインテーマである時間の概念を巧みに取り入れ、見る人に深い印象を残した。

音楽

音楽はハンス・ジマーによるもので、映像に合わせて緻密に作られている。特に映画のクライマックスで流れる『Time』は、映像との相乗効果が素晴らしく、映画が心に残るものとなっている。

総評

『インセプション』は、ストーリー、演技、映像美、音楽すべてにおいて素晴らしい作品である。一度観ただけでは、全てを理解するのは難しいかもしれないが、何度も観る価値がある。また、クリストファー・ノーラン監督が練り上げた独自の世界観に引き込まれ、何度見ても楽しめる作品である。