映画『君の膵臓をたべたい』のレビュー

ストーリー概要

『君の膵臓をたべたい』は、住野よるによる同名小説を実写化した青春ラブストーリーである。主人公の高校生・僕は、ある日学校で「膵臓がんで余命数年」と告知された同級生のさくらと出会う。さくらに対して、初めは距離を置いていた僕だが、彼女の明るさや前向きな姿勢に触れるうちに惹かれていく。二人はさくらの余命が尽きるまで、色々な思い出を作る中で、ふたりが織り成す心温まる物語となっている。

キャスト・演技

主人公の僕役を演じたのは北村匠海。彼は物語の進行に合わせ、徐々に成長していく様子を見事に演じきっている。また、さくら役の吉岡里帆は、ファッションモデル出身のためか衣装やメイクもばっちりで、高校生から大人の女性までを色々な雰囲気で演じ分けている。
二人の共演は、思春期の切ない恋の青春ストーリーにぴったりな、素晴らしいものになっている。

映像・音楽

作品全体に、やさしく温かみのある色調と、穏やかな音楽が流れる。映像には何度も描かれる日の出や夕暮れの風景が美しく、物語の空気感をより一層深めてくれている。また、挿入歌「僕たちの行方」や「世界はまわると言うけれど」も作品の雰囲気にぴったりで、物語の感情を盛り上げる役割を果たしている。

評価

『君の膵臓をたべたい』は、タイトルの通り病気と向き合うことや、命というものを見つめることを描いた感動作である。主人公たちが次々と出会う人々も、人生の中で大切なことを教えてくれる。二人ができる限りの時間を大切に暮らし、思い出を作っていく過程は、ジュブナイルながら大人の心に響く。この映画は、病気で人生を諦めかけている人に勇気を与える良い作品である。全体的には、映像・音楽からキャスト、ストーリーまで全てが素晴らしい出来栄えであると言える。

以上が私が見た『君の膵臓をたべたい』のレビューでした。