『君の膵臓をたべたい』の魅力に迫る

あらすじ

主人公・僕（きみ）は、高校生の男子。ある日、クラスメイトである山内桜良（さくら）が入院中に、彼女が不治の病に冒されていることを知る。彼女の日記帳を見つけた僕は、自分に向けて書かれた文を通じて、彼女の人生観や思いを知っていくうちに、彼女との接触が深まっていく。

感想

『君の膵臓をたべたい』は、映画館で見て感動したラブストーリー映画である。もともとは、小説家・住野よる氏によって書かれた小説が原作となっており、映画でも原作を忠実に再現している。特に、キャストの演技が素晴らしい。主人公を演じた北村匠海さんは、淡々と物語を語りながらも、内面を表現する表情や仕草が細かく、彼女との関係が変わっていく様子を繊細に演じている。また、共演者の濱田岳さんも、謎めいた山内桜良にぴったりの演技をしていた。

映画のストーリーは、誰もが抱える命と格闘する女の子と、その彼女を助けようとする男の子の成長物語でもある。彼女の不治の病をテーマにしたストーリーだけに、しっかりとした感情移入ができない人もいるかもしれない。しかし、二人の交流が進んでいくうちに、前向きな部分を見出していくと感じた。思いがけないところで出会った二人が、お互いに励まし合う姿は、誰しもが心に刺さる温かいものだ。

また、映画はオリジナルストーリーも追加されており、原作には無い展開やシーンもある。これは映画ならではの演出であり、映像と音楽がそれを補っている。山内桜良の病気や彼女の過去、二人の成長を描いたシーンは、美しく、かつ切ない想いが詰まっていた。

まとめ

『君の膵臓をたべたい』は、青春ラブストーリーとしてはもちろん、命の尊さを感じさせる感動作でもある。原作を忠実に再現したストーリーと、素晴らしい演技が見どころだ。病気のテーマであるため、見る人を選ぶ作品かもしれないが、その上にある前向きなエッセンスを感じてもらえることを期待する。