『君の膵臓をたべたい』感想レビュー

ストーリー

主人公の高校生「僕」と、自分が余命が少ししか残っていないと知りながらも、前向きに生きようとする同級生の「さくら」の出会いをきっかけに、心温まる物語が展開される。2人は普通の高校生活を送りつつ、互いに惹かれ合い、共に一歩ずつ歩みを進めていく。

印象的だったシーン

物語の中で、特に印象に残ったシーンは2つある。1つは、「さくら」が自分の余命が少ししか残っていないことを「僕」に告げるシーンである。その時の「僕」の表情がとても印象的で、言葉にはできない悲しさや複雑な感情が伝わってくる。もう1つは、「さくら」が亡くなった後に、彼女が残した手帳に書かれた言葉が表示されたシーンである。パソコンで手帳を開き、涙ながらに言葉を読み上げる「僕」の演技は素晴らしかった。

演技力

本作で主人公を演じた山崎賢人さんと、ヒロインの吉沢亮さんはとても良い演技を見せてくれた。特に、吉沢さんはさくらの心情や思いを表現する演技が印象的だった。また、物語に出てくる脇役たちも、それぞれに個性的な演技を見せていた。

音楽

音楽は、岩井俊二監督が手がけた映画『リリイ・シュシュのすべて』や『愛のむきだし』の音楽を手がけた「松本隆」と、「GOING UNDER GROUND」の音楽を手がけた「GOING UNDER GROUND」が担当している。物語の展開に合わせ、繊細な音楽が印象的であった。

総評

原作小説を読んでいたので、映画化に対しては期待と不安があったが、非常に良い映画に仕上がっていた。原作の雰囲気をうまく再現しつつ、映像化において、新たな魅力が生まれた作品である。特に、山崎賢人さんと吉沢亮さんの演技は光っており、感情移入しやすかった。また、アニメーションのパートはとても可愛らしく、観る人を癒してくれる。

たくさんの方に本作を観てほしい。