ストーリー
本作は、バットマンシリーズのライバルである悪役「ジョーカー」の誕生秘話を描いたサスペンスムービーである。
主人公のアーサー・フレック(ジョアキン・フェニックス)は、病弱な母親と貧困に苦しむ黒人の少年時代から自分自身を信じられず、常に社会の底辺にいた。
ある日、職を失い、使う金が尽きてしまったアーサーは、街角で誰かを笑わせることで稼ぐ独自のトリックを作り出し、バスキングをすることに。
しかしそこで、先天的な笑い声と異様な身体的特徴からおかしな目線で見られるようになり、やがてそこから暴走してしまうことになる。
演出・映像
物語の舞台となるゴッサム市は、闇に覆われた町として描写され、物語に深い重みを与えている。
また、ジョーカー役のフェニックスは、非常に緻密な身体表現で役に入り込んでおり、怪演の評価を受けている。
監督のトッド・フィリップスは、強烈なメッセージ性を含んだ作品を作るため、物議を醸す内容にこだわっているものの、大きな成功を収めている。
感想
本作は、以前のバットマンシリーズとは異なり、一人の被害者が悲劇的に凶暴化する様を描いた、シリアスで衝撃的な作品となっている。
また、暴力や犯罪によって身を立てようとする主人公に、共感してしまう部分がある点に、心を揺さぶられた。
総じて、非常にクオリティの高い作品であることは明らかであり、アカデミー賞などで受賞することも予想される。観る人には是非オススメしたい。
コメントを残す