「天気の子」レビュー

原作や制作会社、キャストの紹介

「天気の子」は、日本のアニメーション制作会社「コミックス・ウェーブ・フィルム」によって製作された、2019年の映画作品です。監督は新海誠氏が勤め、主演声優には醍醐虎汰朗さんと森七菜さんが起用されました。

原作はなく、全編オリジナルストーリーとなっています。テーマは、人間と天気が直面する果てしない孤独と希望です。

物語の舞台は、東京。主人公の高校生・渡辺陽菜は、小さい頃から同じ年の風変わりな少年・天気予報士こと、森嶋帆高に憧れていました。

ある日、降りしきる雨の中、陽菜は帆高に出会います。そこから、二人が織りなす驚きの物語が始まります。

陽菜が言うには、帆高は裏の天気を操る男。実際に、彼が空に書く言葉により、その後の天気が変化するという不思議な力を持っています。

陽菜や帆高の運命に関するストーリーは、愛や人間関係、成長など要素が散りばめられています。同時に、近年の日本の政治、災害、人間関係などを扱っており、考えさせられます。

作画については、新海誠監督の特徴である輝きのあるストーリーボードを使った情景描写が大きく生かされています。また、火事場のホットケーキなど、小道具もリアルで美しいです。

音楽面も、新海誠監督や「RADWIMPS」と一貫している御茶ノ水ロック系の洗練された楽曲が光ります。その中でも、人々の心情をしっかり捉えた挿入歌「グランドエスケープ」は上映前から大反響でした。

「天気の子」は、新海誠監督の代表作である「君と名は。」よりも、規模を更に大きくし、評価も高いものとなりました。

新海誠監督は、自らの作品の中でも「天気の子」が一番好きだと話したことがあります。その想いが作品にも反映されています。

ストーリー、画風、音楽全て高レベルで、素晴らしい作品です。天気が主題の映画ということで、天候の動きが見る人を引き込む要素になっています。

「天気の子」は、豊かで美しく、考えさせる作品であると同時に、劇場で観るべき究極のエンターテインメントと言えます。