映画『君の膵臓をたべたい』の感想

あらすじ

主人公の少年と同じクラスの女子、さくらが自分の余命が短いことを告白し、共同で“ぼくと君”という日記を書く。やがて、さくらは病気の進行に伴い入院することになり、少年は彼女の“完成していない”日記を、彼女の意志を継いで読み進めることになる。

感想

この映画は、純愛コメディというジャンルでありながら、重いテーマを描いていることが印象的である。死と向き合うということは、常に避けたいものであり、人々は青春の情熱によってそれを乗り越え、生きることを選ぶことが多いだろう。

しかし、この映画はさくらの死を直視し、それでも青春を謳歌しようと努力する少年の姿を描いている。映画を見ているうちに、自分がいかに付き合いが浅く、些細な軋轢や嫌悪について消耗し、大事なものを見失ってしまっているか、感じざるを得なかった。

また、女性としてのさくらの描写についても、差別や偏見を排除した上で強く美しく描かれていたことがうれしかった。物語は日本の田舎町を舞台にしているが、こんなものなのかもしれないと思わせるようなリアリティがあり、胸が熱くなった。

最後に、音楽についても触れたい。選曲、BGM共に映画の世界観を支える重要な役割を果たしている。特に、中盤のシーンで流れるRADWIMPSの「蝉」は、映画全体を象徴するように思える素晴らしい曲だった。

まとめ

『君の膵臓をたべたい』は、純愛コメディというジャンルに属しながらも、重いテーマを描き、様々な問題に多面的に接することができる映画だった。音楽、演出、ストーリー全てにおいて、高いクオリティがあると感じる作品である。


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