ストーリー
主人公のアーサー・フレック(演:ホアキン・フェニックス)は、クラウン・パーティ社の社員として働きながら、クラウン・パーティ社が貧困層の支援を切り捨てることを知り、それに対する不満を募らせていく。同時に、彼は精神病院に通院しており、そこでの治療から薬の影響で笑いを止められず、時には不適切なタイミングで笑ってしまう症状を持っている。
そんな中、アーサーは暴力に走ってしまい、犯罪者としての素質を開花させていく。ついには、彼は「ジョーカー」となって、ゴッサム市に混乱をもたらすことになる。
演技
主演のホアキン・フェニックスは、徹底的に「ジョーカー」の内面に入り込んでおり、偽りのない極めてリアルな演技を見せている。表情や身振り手振り、声のトーンなど、細部まで徹底的に演技にこだわったと感じられる。
また、共演者たちの演技も素晴らしく、特にロバート・デ・ニーロが演じるトークショーの司会者が、物語の雰囲気を一段と引き立てている。
撮影・音楽
映像的には、不穏で重苦しい雰囲気が最初から最後まで続き、ジョーカーが登場する度に、観客は息をのむ。また、衣装やセットなども、映画の世界観にぴったり合ったものが選ばれており、全体的に非常に見ごたえがある。
音楽については、よく知られたクラシック音楽やポップス、ジャズなどが利用され、また、ジョーカーが持つ笑いのテーマ曲も印象的である。
まとめ
本作「ジョーカー」は、原作のコミックやアニメーションとは異なる、現代のアートとしての映画としての完成度が非常に高い作品である。観客の心を揺さぶる、重苦しいが魅力的な作品である。
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