あらすじ
東京で暮らす高校生の主人公・光は、家を飛び出し、雨の日にだけ降る晴れ女・天野陽菜と出会う。陽菜が居ると晴れになり、陽菜が去ると雨になるという不思議な力を持つ光だが、彼女には深い悲しみがあった。物語は、二人の青春と陽菜の秘密に迫る。
感想
『天気の子』は、制作された新海誠監督の手掛けたアニメーション映画である。新海誠監督は過去に『君の名は』や『秒速５センチメートル』など、世界的にも高い評価を得た傑作を手掛けてきたことから、映画ファンが期待値を高めていたのもうなずける。
本作は、映像美が非常に美しいという点が一つの魅力として挙げられる。新海誠監督が描く雨の世界は、水滴がキラキラ輝いている様子がリアルに表現され、雨の音や風景も見事に表現されている。また、登場人物の衣服や建物なども細かく描かれ、美術面でも十分に楽しめる作品である。
物語の展開については、少し詰め込みすぎた感があるとも感じた。青春と恋愛、家族愛、人間関係に加え、天候を操る能力という追加要素があり、一部分に焦点を当てきれていないような印象だ。また、映画の後半は、ストーリーが急展開しているように感じる場面もあった。
しかし、約2時間に及ぶ物語が、最後まで引き込まれる展開になっていることは言うまでもない。また、劇中にはRADWIMPSによる楽曲の挿入が効果的に使われ、物語に音楽という形で深みを与えている。
総括すると、『天気の子』は新海誠監督の美術センスが際立つ、美しく感動的な作品である。唯一、ストーリーの詰め込みすぎ感があったが、それでも十分に魅力的であった。映画好きな人は、ぜひ一度観てみることをおすすめする。
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