映画「ジョーカー」のレビュー

ストーリー

本作は、アーサー・フレック（演：ホアキン・フェニックス）が、人々の嘲笑や差別に苦しみながら、徐々に「ジョーカー」という悪役へと変貌していく姿を描いたサスペンスドラマである。

キャラクター

主人公のアーサーは、精神に重い障害を抱えながらも、母親との共同生活に支えられながら生きている。彼は、笑うことができない身体的な疾患を持ち、周囲の人たちによって、いじめや冷たい態度を受ける。その一方で、漫才のお笑い芸人に憧れ、自分もなりたいと思っている。

また、ストーリー中には、アーサーの母親や同僚の男性、恋人役など、彼を取り巻く人々の心理描写が丁寧に描かれている。

演出と音楽

本作の演出は、黒を基調としたダークな世界観が印象的である。また、アーサーの心境を映すフレーム分割や、独特のカメラアングルなど、監督のこだわりが随所に見られる。音楽は、陰鬱な印象を与える楽曲で構成されており、非常に印象的である。

感想

演技派俳優のホアキン・フェニックスが、本作での役柄に見事にハマり、主人公アーサーの苦しみや変貌を熱演している。また、監督が描く現実社会の冷酷さや、差別についての問題意識など、社会派的な要素もある。ただ、非常に暴力的であるため、弱心した人の観賞には注意が必要だろう。