映画「インセプション(Inception)」レビュー

ストーリー

「インセプション」は、主人公のドミニク・コブが、人の夢の中に入り込み、潜在意識を操ることで、相手の思考や行動をコントロールする技術「インセプション」を用いて、盗みを働く物語。

コブは、ある人物から妻を殺害した罪を着せられ、妻の幻影に苛まれる日々を送っていた。そんな中、仲間たちとともに、ある大金を奪うという計画をたてる。計画の中核となるのは、インセプションを利用した相手の意識操作だった。

だが、計画を実行する中で、コブは自分自身の悲しい過去と向き合い、そのことが物語に力強い人間ドラマを与えている。

演技

主人公ドミニク・コブ役のレオナルド・ディカプリオは、内に秘めた、「インセプション」を利用することへの葛藤や、自分の過去に取り憑かれる様子を見事に演じきっている。

共演者たちも、キャラクターの持つ個性をしっかりと演じ分けており、物語の世界観を一層深くしている。

映像技術

夢の世界が物語中で重要な役割を果たしている関係上、映像技術も見事である。「インセプション」の世界観は、現実と夢の世界がリンクしたような映像が、緻密に作られている。

また、劇中で使用される回転トンネルや宙吊りのシーンなど、様々なトリックも映像技術を利用したものであり、ド迫力のシーンが多数ある。

音楽

作曲家のハンス・ジマーが手がけた音楽は、映像と同様に緻密に作られている。物語中での緊迫感やドラマをしっかりと演出し、物語の世界観を一層深化させている。

まとめ

「インセプション」は、大金の強盗を目的としたストーリーであるが、それ以上に、主人公の内面に孤独や追憶を抱えている様子、また、人と人との繋がりに揺らめく美学を描いた、大人向けの映画である。

映像技術や音楽も素晴らしく、全体的な完成度が非常に高い作品と言える。大画面での鑑賞がおすすめである。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ:

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です