物語の概要
この映画は、高校生の少女と男子生徒が出会い、自分の余命がわずかであることを打ち明けられたことから始まる。少女は、自分の膵臓ががんであることを知っていたが、それを他人には言わないようにしていた。しかし、男子生徒は、少女の秘密を知ったことで、彼女のわがままに付き合わされることになった。そこから、2人は共に過ごす時間が増えていき、少女が最期まで自分を見守ってくれる彼に対して、淡い恋心を抱くようになっていく。
映像の評価
映像としては、感傷的なシーンが多く、芸術的な描写が多用されています。背景や風景は、落ち着いた色調が使われ、一転して濃い色合いになることもあります。すべてが実際の物よりも美しく描写されています。また、ドラマチックな音楽とともに物語が進んでいくので、映像に感情が込められて、一層、感動的になっています。
ストーリーの展開
ストーリーは、想像以上に深いものだと思いました。いつも感傷的なストーリーの映画は、退屈でもなく、かといって陳腐な展開でもありません。主人公たちが体験する出来事や、そこから生まれる感情などがすべてリアルに描かれています。この映画の良い点は、登場するキャラクターたちが役割は優れていて、すべてのキャラクターのストーリーが、主人公たちの物語と相乗効果を生んでいます。また、各自の物語が進展するなかで、自分が何を大事にしているのか、一緒に生きることが何を意味するかを考えさせられました。結末は、想像とは異なるものでしたが、それがまたこの物語の魅力だと思います。
演技の評価
この映画に出演する役者たちの演技は、圧倒的に印象的でした。映画での動きや表情が、それぞれのキャラクターに合わせた演技になっています。特に、主役の少女役を演じた北川景子さんの演技は素晴らしかったです。彼女が表現する感情は、全く演技に見えない自然な流れでした。また、彼女が演じる少女が癌で余命が短いことを知らない男子生徒役を演じる浜辺美波さんの演技も、名演技の一言に尽きます。この両者が、映画の力強さと感動を生み出しています。
まとめ
総体的に見て、『君の膵臓をたべたい』は、感動的な物語と演出によって、現代の少年少女や若者たちに向けたメッセージ映画だと思います。そして、この映画が描く意味を理解すれば、生き方について新たな知見を得ることができるようになるかもしれません。どのようなジャンルの映画が好きな人でも、見て損はない素晴らしい作品だと思います。
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