『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のレビュー

概要

スティーブン・スピルバーグ監督が手がけた『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は、フランク・W・アバグネイル・Jr.という実在した詐欺師の半生を描いた作品。アバグネイルは学生時代から日本航空のパイロット、医師、検察官などを詐称しながら、現金や小切手をだまし取って逃げる生活を送っていた。一方、彼を追うFBI捜査官は、アバグネイルが身分詐称のスキルを磨いた理由を探り、彼に関する情報を集めながら追跡を続ける。

ストーリー

1960年代のアメリカを舞台に、若者フランク・W・アバグネイル・Jr.は家庭の事情から家出。始めはペンスキー・コープという会社に潜り込むが、次第に身分詐称で得たお金に手を出すようになり、国内だけでなく海外でも詐欺行為を働くようになっていく。そんな彼を追跡するFBIの捜査官ハンラティは、彼の過去を辿って行くことで、アバグネイルが彼の父親に憧れていたことを明らかにする。

演技

主演のレオナルド・ディカプリオは、実在した人物を演じるという難しい役にも関わらず、魅力的な詐欺師として見事に役を演じきっている。また、トム・ハンクス演じる捜査官も、コメディタッチの演技が光っている。

映像

スピルバーグ監督の演出力が存分に生かされた映像美は、1960年代のアメリカの風景や、アバグネイルが詐欺を働く際の手品のような芸当が見事に描かれている。

総評

『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』は、詐欺師フランク・W・アバグネイル・Jr.の人生を描いた傑作映画である。主演のレオナルド・ディカプリオをはじめ、トム・ハンクス、クリストファー・ウォーケンなど、豪華キャストが脇を固めている。特に、ディカプリオが見事に実在した人物を演じきり、存在感を放っている。また、スピルバーグ監督が披露した演出力や、美しい映像美も見どころの一つである。詐欺師の人間ドラマを描いた、感動的で見逃せない映画である。