映画『ジョーカー』のレビュー

あらすじ

本作は、ニューヨークのゴッサムシティが舞台の“バットマン”シリーズのスピンオフ作品で、主人公のアーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)は、コメディアンになることを夢見る男性ですが、自身の心の闇と向き合いながら犯罪の温床となっている社会から差別や孤独を感じながら生きています。そんな彼が次第に暴力や犯罪を重ね、更なる深みに陥っていく様を描いています。

感想

本作は、主人公のアーサー・フレックが社会から疎外され、心を病んでいく過程が描かれている。仕事を失い、母親が入院しており自分の生きる場所が失われ、社会からも排除される状況に置かれていくアーサーの演技が素晴らしい。共感してしまう部分も多々あったが、次第に破壊的な行動に走り、すれ違いや無理解が重なることで自暴自棄に陥る彼の過激な行動には恐怖を感じる。

また、映像面でも、ゴッサムシティの暗く、不気味な街並みや、アーサー自身の変容に伴い狂気的に変化していくシーンなど、心理描写と共に映像の力も存分に引き出されていたと思います。ホアキン・フェニックスの演技力が光る作品であり、インパクトのあるシーンも多かったため、一度見ただけでは、物語の全ては理解できなかったと思います。

ある意味では、社会不安や孤立感などの現代社会の問題を問いかけている作品でもあり、暴力を取り巻く環境や、不幸な人生を送った者の心理を丹念に描き出すことで、真の問題点を浮き彫りにすることに成功したと思います。

まとめ

『ジョーカー』は、主人公のアーサー・フレックが持つ世界観や精神状態に焦点を当てた作品であり、ホアキン・フェニックスの演技によって、暴力や犯罪を生む姿勢について考えさせられるものでした。また、映像美も印象的で、美術や衣裳からも重厚な世界観を感じ取れました。是非、見ていただきたい映画の一本です。

※本記事はフィクションであり、実在する映画に対するものではありません。


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ:

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です