ストーリー
1960年代のアメリカ。アフリカ系アメリカ人の天才ピアニストと、白人用車両の運転手の物語。ピアニストのドン・シャーリー(マハーシャラ・アリ)が、南部ツアー中に運転手のトニー・ヴァレロンガ(ヴィゴ・モーテンセン)と出会い、人種差別に立ち向かう姿を描く。
演技
マハーシャラ・アリとヴィゴ・モーテンセンの演技は素晴らしい。ドン・シャーリーの内面を表現したアリの演技や、トニーの軽妙な語り口と暴力的な一面を見事に演じきったモーテンセンの演技は、観る者の心を鷲掴みにする。
映像
1960年代のアメリカをリアルに再現した映像は見応えがある。車両や建物など、細部にまでこだわって作り込まれた映像が、物語の舞台となる時代背景をしっかりと描写している。
音楽
物語の中心となるドン・シャーリーのピアノ演奏が耳に残る。クラシック音楽からジャズまで幅広い曲調を弾くシャーリーの演奏を通じて、音楽が人々の心を癒す力を持っていることが感じられる。
総評
本作は、人種差別や偏見を題材にした作品であるが、そのテーマが主張し過ぎることなく、心温まるラブストーリーとして成立している。物語や演技、映像、音楽など、すべてが見事に調和した作品だ。人々が本来持っている人間性や思いやりといった美徳を描き出した本作は、観る者に感動と勇気を与えてくれる映画である。
※本記事中の映画タイトル、俳優名等はすべてイタリック体で表記されています。
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