『君の膵臓をたべたい』の感想

あらすじ

主人公の僕は高校生。体育会系で慕われているが、内面は寂しく、周囲に本当の自分を見せることができずにいた。ある日、彼の通帳に書かれた「余命限りの病気」という文字から、クラスメイトの山内桜良と出会う。

桜良はあと数年しか生きられないという事実を知っている上で、自分だけが経験できることを深く楽しんでいた。そんな彼女が膵臓がんで余命が短いことを知り、共に時間を過ごすようになる。

感想

本作は、桜良が亡くなる前に自分の膵臓を食べたいという願いを告げ、共に過ごす日々を描いた感動作品である。

映画を観る前に、原作小説を読んでいたためにストーリーは事前に知っていたが、映像化されているところを見ると、心震えるものがあった。

桜良は亡くなる前に、自分の膵臓を実際に食べてほしいという願いを表明する。その理由は子どもの頃に誤って読んだ童話の影響か、もしくは謁見の機会があった聖人と同様に、自分の命を食べることによって、もう一度生き返ることができると信じていたためだった。

二人の時間は、桜良と僕の物語と捉えられる。彼女が僕に見せてくれたものは、彼女自身の人生であり、その人生が彼女自身であり、誰かの生き方を背負い、その人たちを救済することを求められることがなくなったときに、自分自身を愛することができるということだったのかもしれない。

音楽も素晴らしく、いい意味で作品を引き立てていた。劇中で用いられる楽曲は感情移入をより深め、心に残るものばかりだった。

結論

『君の膵臓をたべたい』は、若い二人が出会い、互いに成長し合い、別れていく姿を美しく綴った感動的な作品である。心に響くストーリーと楽曲が織りなす映像、さらに主演二人の演技により、見る人の心に鮮烈なエモーションを残す一作である。


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