あらすじ
主人公の僕は、偶然同じクラスの山内桜良と出会い、偶然彼女の『診断書』を見てしまう。その中には「余命はすでに、後数年」と書かれていた。桜良は一度もその病気を語らず、ただ毎日を笑顔で過ごしていた。そして、ある日、彼女が僕に「共犯者」にならないかと持ち掛けてきた。
感想
本作は、小説家・住野よる氏が執筆した同名の小説を映画化したものです。初めは青春ラブストーリーに見えますが、徐々に物語の核心である“病気”に触れた場面が増えていきます。主人公の僕は、彼女が亡くなることを見越しているせいか、淡々と感情を出さず接しているように見えますが、その姿勢にも意味があるのだと感じさせられました。
また、映像にも注目したいところです。映像によってさりげなく描かれる季節感や時間経過など、小説では表現しづらかった部分がリアルに感じるようになっています。
評価
本作は、青春映画としては極めて完成度が高く、最後には思わず涙がこぼれるような感動を味わえます。ただ、病気を扱った作品なだけに、物語の展開に予測がつくことが多く、少し王道的な展開が気になるところです。
それでも、本作は思い出に残る感動を与えてくれる良作だと言えます。特に、主人公たちが訪れる旅先での場面は、心に残る演出が多く、是非とも観る価値がある作品だと思います。
以上が『君の膵臓をたべたい』のレビューでした。
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