映画「ジョーカー」レビュー

ストーリー

本作は、コメディアンを目指すアーサーが、自己防衛から人を殺してしまい、徐々にジョーカーとしての誕生を迎えていくサイコロジカルスリラーです。
ハードボイルド的な世界観で描かれる、社会と個人との葛藤が織りなす物語に、真実の愛や美しさ、強さに満ちたドキュメンタリータッチの風景描写が織り交ぜられています。

印象的なシーン

映画の中でも印象的なシーンは、主人公がトークショーの出演者として呼ばれる場面でしょう。
緊張と斜に構えた空気の中で、アーサーはトークショー司会者に批判され、笑いのつもりで冗談を口にしてしまいます。
その冗談が、彼のスタンドアップコメディのパフォーマンスであったように、前半はきちんと聴衆から笑いを取りますが、後半は暴力的な行動の伏線を見せ、途中から場内は震え上がります。
その後の展開は、あまりにもショッキングであり、そして人間としてのアーサーの壮絶なアクションシーンを見ることができます。

総評

この映画は、強く暴力的な物語でありながら、誰かを支えるために生きること、生きようとすることの力を描くものでもあります。
誰の心にもある弱さに気づかせてくれ、トラウマやストレスに漬かりがちな現代社会の中で、自分自身を見つめ直す人も多いのではないでしょうか。
是非一度、映画館でこの作品を観て、その重たさを実感してみてください。


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