映画『ジョジョ・ラビット』レビュー

ストーリー

第二次世界大戦中のドイツを舞台に、10歳の少年・ヨアヒムがナチス党員として育てられる中、彼の友達である想像上のヒトラーとともに成長していく姿を描く。ある日、ヨアヒムは自分の家に隠れているユダヤ人の少女・エルサを発見し、彼女との交流を通じてナチス党の真実を知ることになる。

演技

主人公のヨアヒムは、新人俳優のローマン・グリフィン・デイヴィスが演じており、まるで彼の内面が表情からあふれ出ているかのような演技が見られる。また、想像上のヒトラーを演じるタイカ・ワイティティ監督も、コメディタッチの演技で見事な演技を披露している。

音楽

映画の音楽は、マイケル・ジアッチーノが手掛けている。シンプルかつ美しいピアノの旋律が、映画の雰囲気をより一層引き立たせている。

映像美

映画全体に、タイカ・ワイティティ監督のこだわりが感じられる。特に、戦争中のドイツを再現した街並みや、ヨアヒムが想像上のヒトラーと会話する場面では、思わず笑ってしまうような斬新な演出が見られる。

総評

『ジョジョ・ラビット』は、戦争というシリアスなテーマをコメディタッチで描くという、斬新な試みが見られる作品である。主人公の成長物語と、ユダヤ人の少女エルサを通じて描かれるナチス党の真実など、多彩な要素が詰め込まれている。全体的に、コメディながらも重いテーマに真摯に向き合うことができる、タイカ・ワイティティ監督の才能が存分に発揮された作品と言える。