映画『ミッドサマー』のレビュー

概要

『ミッドサマー』は、アメリカ人のダニーが、スウェーデンの小さな村で行われる夏至祭りに友人と一緒に参加するという物語。しかし、そこでは未知の恐怖が待ち構えていた…。

ストーリー

ダニーは家族を失い、恋人クリスチャンと付き合っているが不和が続いていた。そんな彼女が偶然、クリスチャンたちが行く予定のスウェーデンの祭りに参加することになる。祭りはおおよそ90年ぶりに開催されるもので、参加者は全員スウェーデン人だった。

祭りは、見るもの全てが信じ普通の物凄さを備えていた。一週間近くに入るにつれ、ダニーの周りに異変が起こり、知り合いたちは次々と消えていった。祭りは誰でも知っているようなイメージと違い、奇妙で深い恐怖を覚えさせる。そして、ダニーたちの運命は、命懸けの戦いに突入することとなる。

演出

監督アリ・アスターは、前作「ヘレディタリー/継承」でも恐怖感を独自の視点で描き出しており、本作でもその手法を生かして観客を緊張させる演出を行っている。独特な映像技法と音響効果が、物語の展開とともに恐怖感を盛り上げていく。特に、祭りのシーンでは、色使いや音楽、演技など全てが合わさり、壮絶でありながらも美しい映像であることに驚かされる。

キャスト

・フローレンス・ピュー(ダニー役):『リトル・ストレンジャー』での演技が認められ、今作で主演に抜擢された。悲しい過去を持つ役柄に、抑えめで繊細な表現力を見せた。
・ジャック・レイナー(クリスチャン役):悪い人間といった印象のキャラクターを演じきり、また、無表情な演技によって非情さを表現している。
・ウィリアム・ジャクソン・ハーパー(ジョシュ役):論理的で冷静なキャラクターを演じており、ダニーに対する理解者として役割を果たす。
・ビル・スカルスガルド(パゴス役):前半ではあまり目立たない役柄だが、後半で重要な役割を果たしている。

感想

本作は、スリラーやホラーの代表作である「ウィッカーマン」の要素を含みつつ、独自の世界観を作り上げた傑作である。演出やキャストの演技も素晴らしいと思う。恐怖とともに美を表現しており、非常に印象的である。ただし、暴力描写が多く、鮮血シーンもあるため、気持ちの弱い方は注意が必要だろう。勇気を持って観ることをお勧めする。


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