映画『君の膵臓をたべたい』レビュー

概要

『君の膵臓をたべたい』は、住野よる氏の小説を原作とした2017年の映画作品である。ヒロイン・さくらと主人公・僕が織り成す切ない恋愛とともに、さくらの病気と向き合う二人の心が描かれている。

ストーリー

主人公である僕（演：北川景子）は、中学時代にクラスメイトのさくら（演：土屋太鳳）と出会う。さくらは「3年以内に死にます」という診断書を持った病気の少女であり、二人は運命的な関係になる。数年後、高校生になった僕は、偶然再会したさくらと共に過ごす時間を大切にするようになる。彼女が死を受け入れられるように、僕は彼女の「やりたいことリスト」を手伝いながら実現させていく。

感想

原作小説を読んで感動したファンとしては、「映画版も期待が高まる一方であったが、実際はさらに感動を呼ぶ作品に仕上がっている」というのが率直な感想である。とくに、僕を演じる北川景子が見事に役になりきっているのに加え、土屋太鳳演じるさくらの存在感が圧倒的である。また、劇中で使用される音楽も映像に良くマッチしているため、迫力のあるシーンが多く感動的な空間を創出している。病気という身体的な困難とともに、現実的で辛い別れが描かれることも多々あるが、最後には自然な形で終わりが付与されるので、悲しい結末を観客に強制しない。全体的に活気があり、胸に迫るストーリーが展開されるため、青春映画ファンにはぜひおすすめしたい作品である。

まとめ

映画『君の膵臓をたべたい』は、原作小説のファンにも、そうでない人にも、おすすめできる青春映画である。個性豊かなキャラクターたちが、心に残る物語を語りかけてくる。劇中に流れる音楽とともに感動的なストーリーを堪能してほしい。