『君と100回目の恋』レビュー

あらすじ

本作は、何度も同じ1日を繰り返す男女の恋愛物語である。高校教師の中野くん(演:山崎賢人)は、自分が毎日同じ日を繰り返していることに気づく。彼はそのなかで、毎日同じ時に出会う女性・瀬名さん(演:土屋太鳳)のことを意識しはじめる。彼女もまた、同じように1日を繰り返しているということを知る中野くんと、彼女と恋愛することで1日を超えて進めることができるかどうか挑戦する。

感想

本作は、『グランド・デイ・アウト』(1993)や『ループ/LOOP』(2020)など、同じ1日を繰り返すというモチーフを扱った作品の系譜に位置づけられる。しかし、本作は、従来の作品群と異なり、ラブストーリーとして捉えることができる。そのため、同じ1日をリピートすることで、深まる二人の愛が心地よく描かれている。

また、この作品で見られる山崎賢人と土屋太鳳の、青春感あふれる演技にも注目が必要だろう。特に山崎賢人は、当初の社交的な中野くんから、繰り返す日に習慣化される行動に沈んでいくさまが、巧みに表現されている。

ハートフルなストーリー展開とキャラクター描写には、感動的な結末が待っていることは予想できるが、それでも、本作は見応えに満ちている。ただ、同じ日を繰り返すデパートのシーンや、ビリヤード場でのシーンなど、視覚的なインパクトに不足を感じる箇所もある。

評価

本作は、ラブストーリーとしての面白さが際立つ、視聴者を惹きつけるモチーフ、それに思いの深まりが訴える演技など、魅力的な要素が集まった傑作といえる。本作のストーリーを通して、特に学生層には、日々過ごす時間の大切さや、自分らしく生きることの意味を考えさせられると思う。評価点は、10点中8点としたい。


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