ミッドサマーナイト

あらすじ

恋人のクリスティアンがアメリカ旅行中に別れ話を切り出したダニーは、家族や友人たちとともにスウェーデンの異端的な宗教集団の祭りに参加する決意をする。しかし、彼らが到着した先は、邪悪な儀式が行われる秘密結社「ヘルガ」の村であった。

レビュー

本作は、アリ・アスター監督・脚本による恐怖映画である。観客は、青い空と美しい自然が広がるスウェーデンの村を背景に、徐々に異常な出来事に巻き込まれていく。特に、祭りの場面において、高揚感と同時に不安や狂気を感じさせる演出が印象的だ。

また、女性たちによる集団儀式や、生者と死者を区別しない異様な葬儀など、スウェーデンの民俗文化を鮮明に描写しながら、徐々に異常性を際立たせていく手法が上手く使われている。

そして、物語のラストシーンにかけて、その奇妙さが最高潮に達する。観客は、驚愕と共に物語の全てが明らかになるのを待ちわびることになる。

全体的に、本作は静かな恐怖と狂気を織り交ぜながら、異教文化や人間関係について深掘りしている点が魅力的である。ただし、暴力や残忍シーンが多数登場するため、心の弱い人や苦手な人にはお勧めできない。

以上が『ミッドサマーナイト』のレビューでした。