タイトル: シン・ゴジラ

あらすじ

東京湾で目撃された未確認生物に対し、日本政府は経験豊富な官僚たちが対応しようとしたが、怪獣の出現に次々と陥った現状打破のため、若手官僚である岩手県議会議員の下村官房長官（綾野剛）が担当をすることになる。政府は事態を何とか収束させようと、自衛隊を出動させるが、怪獣は次々と変異を遂げ、彼らを圧倒する。政府は、一度は使用を禁じた「非常時秘密指令書」を初めて使用する。

感想

初代「ゴジラ」にはじまり、何十年もの歴史を持つ「ゴジラ」シリーズにおいて、本作は特に政治的側面に着目した作品と言える。政府が対応に苦慮する中、現実の日本社会にも通じる部分が多く、脚本の巧みさには感心させられる。

さらに、特撮映画としての芸術性も高く、ゴジラの映像表現は迫力があり、見る者を圧倒する。特に、最初のシーンでは地震が発生し、東京湾に巨大な水柱が立ち上がるシーンは、何度見ても息を飲む美しさがある。

一方で、話題性の高かった尖閣諸島問題や原子力発電所事故といった実際の社会問題を取り扱ったため、「政治的なスタンスがある」「偏向している」といった意見もある。しかし、本作はゴジラシリーズにおいて、その政治的・社会的面を一層深めた作品であり、今後もファンが続々と増えていく事は間違いないだろう。

評価

全体的に「シン・ゴジラ」は、政治的側面と特撮映画としての芸術性を高次元で融合させている素晴らしい作品だ。特撮シーンは、まさに映画館の大スクリーンで観るべき迫力があり、映像美は極めて高い。

評価点

• 政治的側面の深さ：8点
• 特撮映像美：9点
• 演技力：7点
• 音楽：7点
• 脚本：8点