映画「ジョーカー」のレビュー

あらすじ

本作は、アーサー・フレックという落ちこぼれたコメディアンが、道化師のメイクをして人々を笑わせる職業を持ちながら、精神的な病を抱え、次第に心を病んでいく様を描いたサイコロジカル・スリラー映画である。

演技の評価

本作で一番輝いているのは、主演のホアキン・フェニックスの演技だろう。
彼は、このキャラクターになり切っており、人々に恐怖と不安を与えながらも同時に同情を引き出すことに成功している。
その他のキャストも、演技に卓越したものを披露している。

映像の評価

映像面についても、印象的である。
バットマン・シリーズなどでお馴染みのダークなイメージに、より加えられた色合いが、
この作品に特別な印象を与えている。
特に、主人公が道化師のメイクアップを重ねていくシーンは、彼の心理状態を表現するという意味でも、非常にインパクトがある。

ストーリーの評価

ストーリー全体としては、心理描写が非常に丁寧に描かれ、まさにサイコロジカル映画の代名詞のような作品になっている。
過激な表現が多数あり、細かいニュアンスまで含めて物語を伝えていくので、疲れるような映画かもしれない。
しかしながら、このストーリーは「誰もが無理に楽しめるものではない」という部分を含む秀逸なストーリーになっていると言える。

まとめ

「ジョーカー」は、卓越した演技と精密な映像、深いストーリーを持つ、大傑作と言える作品である。
ただし一方で、心のバランスを崩してしまうかもしれないほど、暴力的かつ耐え難い内容が含まれているため、観る際は注意が必要である。