映画レビュー:ジョーカー

ストーリー

本作は、バットマンの宿敵として知られるジョーカーの誕生秘話を描いた作品である。

物語は、犯罪の発生率が高いゴッサムシティを舞台に、不遇な生い立ちをしているアーサー・フレックスという男性が、 社会からはねつけられ、徐々に狂気にとりつかれていく様子を描いたものである。 彼は、憧れのコメディアンを目指しながら、妄想と現実の狭間で苦悩をしながら自らをジョーカーと名乗る存在に昇華していく。

演技

主演のホアキン・フェニックスは、本作でアカデミー賞を受賞するほどの大演技を見せた。アーサー/ジョーカー の多面的な表情の変化、そして激情の演技は見事で、観客も彼に感情移入することができた。また、共演のロバート・デ・ニーロも見事な演技を見せ、ストーリーの深みを一層増していた。

音楽

本作の音楽は、ハンス・ジマーが手がけた。彼の作る音楽はどれも作品に合わせて別次元に昇華されるものであり、物語の重厚感やサスペンスを盛り上げる役割を果たしていた。特に、ジョーカーがダンスをするシーンで流れた、オペラ「道化師」の音楽は強烈な印象を残した。

総評

本作は、ジョーカーとして知られるバットマンの宿敵を描いた作品であるが、前提となるストーリーが知られるところである。しかしながら、本作はバットマンシリーズにはない視点で、ジョーカーの誕生秘話を描いた、独自性のある作品であった。映画の舞台設定や音楽、演技も含め、一つの世界観が作り上げられている。観る者には暴力的なシーンや、狂気に満ちた世界観が苦手な方もいると思われるが、そのような要素を承知した上で、本作が持つ深い人間ドラマを楽しんでいただきたい。


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