ストーリー
パニック映画としては王道の展開だが、政府内部の手続きや会議のやりとりがリアルに描かれ、実際の災害対応の厳しさを感じさせる。また、ゴジラの進化や対策の選択など、アクション要素と思考要素が融合された面白さがある。
演技
役者が演じているのは、政治家や官僚、研究者たちであることを考えると、自由な表現が求められない難しい役どころが多いが、それでもそれぞれの役柄をきちんと演じ分けている。特に、篠田麻里子演じる独自の発想をもつ青年官僚や、菅野美穂演じる司会者などはクセが強く、役柄に合わせたキャラクター設定がよく生かされている。
映像
ゴジラの進化形態など、合成が多用されている映像もあるが、それでも迫力ある大迫力とともに、細かな描写も丁寧に描かれている。また、非常にリアルな都市の再現性にも驚かされる。
音楽
主題歌や劇中音楽は都内アンダーグラウンドシーンを代表するバンドが担当し、すべてが非常にクールで、ゴジラ映画というよりも、もはやオルタナティブな音楽ビデオのような雰囲気を出している。
総評
緊張感があって、現代社会における科学と政治の関係性にも触れた、現代にマッチした新しいゴジラ映画だと思う。ただ、長時間の会議シーンなど細かい部分が多い作品なので、少し堅い印象もあるかもしれない。
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