映画『天気の子』レビュー

あらすじ

主人公の少年・帆高は、家出して上京してきたが、お金もなく雨の中で生きることができない。そんなとき、天才的な力を持つ少女・陽菜と出会い、彼女の力で生活することができるようになる。しかし、陽菜の過去や、実は陽菜以外にも『天気の子』がいることが明らかになり、二人の運命は大きく揺れ動く。

感想

本作は、『君の名は。』の監督・新海誠氏が手がけた青春ファンタジー作品である。美しいアニメーションと、深い物語が見どころである。

まず、アニメーションについてだが、新海誠氏の作品といえば、美しい映像美が特徴的であるが、本作も例外ではなく、特に雨や曇り空の描写は非常にリアルで、見ているだけで心が癒される。

また、物語については、一見すると青春ラブストーリーであるが、実はそれだけではなく、「天気を操る」という設定を活かし、社会問題にも触れている。特に、今回の新型コロナウイルスによって、食料問題や孤独感、隔離生活などが顕著になっている現状とリンクしながら、人と人とのつながりや、生きる意味を考えさせられる名作であった。

評価

総合評価としては、新海誠氏の「人間の暖かさ」を描いた作品として、クオリティも高く非常にお薦めの作品である。ただ、難解な描写や、多くの社会問題に言及するため、子ども向けというよりは、大人向けの作品である。それでも、本作は、私たちが抱える問題を深く考えさせ、同時に人と人との愛と絆を教えてくれる名作であると言える。

以上が、映画『天気の子』のレビューである。