映画『ジョーカー』のレビュー

ストーリー

『ジョーカー』は、バットマンの宿敵であるジョーカーの誕生秘話が描かれた作品です。主人公のアーサー・フレックは、クラウン・セラピストとして働きながら、ある日暴力行為を働いてしまい、その一件をきっかけに次第に心が病んでいきます。やがて、社会に対する復讐心を抱くようになり、ジョーカーとしての誕生を果たします。

演技

主演のジョアキン・フェニックスの演技は素晴らしいといえます。アーサー・フレックが変貌していく様は、見ているうちに共感や共鳴を覚えるほど深い感情を描かれています。また、その演技によって、ジョーカーとしての恐ろしさや狂気が際立っているのも魅力です。

映像

作品全体に渡って、陰鬱な雰囲気が漂っています。色彩も暗く、街中は暗がりに包まれているため、ジョーカーの出現する瞬間に映像が生き生きと躍動して感じられます。また、カメラアングルも巧妙で、ジョーカーの心情が表われるシーンでは、スローモーションや手ブレなどが用いられ、彼の心を浮き彫りにしています。

総評

『ジョーカー』は、本来のヒーロー映画とは逆の立場にいるジョーカーの人間的な部分を描いた作品といえます。演技や映像の面からも、非常に完成度の高い作品であり、見応えがあります。途中で展開が予想通りであったり、暴力シーンが多めであったりするため、苦手な方には向かないかもしれませんが、ジョーカーの大胆かつ爽快な復讐劇を堪能できます。