「ジョーカー」レビュー

あらすじ

舞台は、1981年のゴッサム・シティ。アーカム病院に勤めるアーサー・フレックス(ジョアキン・フェニックス)は、クラウンなどの道化師用の看板やパフォーマンス用の機材を盗まれ、仕事も解雇され、生活保護を受け取りながら、体調が悪くなかなか医療を受けられず、精神的ストレスに苦しんでいる。そんな中、彼は社会的な問題や権力によって押さえつけられた悔しさが高まり、やがて異常な殺人鬼「ジョーカー」となってしまう。

キャスト・スタッフ

ジョアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロ、ゾーイ・クラヴィッツ、トッド・フィリップス(監督)

レビュー

「ジョーカー」は、ダークで不穏な街、不条理な社会と、その中で翻弄されるひとりの男の心理描写を描いた作品である。ジョアキン・フェニックスの演技は、身体的な表現力と感情表現の豊かさで、主人公の苦悩や怒り、そして狂気を表現している。また、画面には彼の不安定な感情が常に滲み出ており、その不穏な雰囲気が観客を緊張させている。

この作品は、硬質な音楽、ダークな映像、そして暴力的な表現が多く使われており、観客は心理的な恐怖感を広く、深く感じることができる。そのため、あまりにも暴力的な表現が描写される場面や、精神疾患を持つ人物の描写など、心身に負担を感じる人もいるかもしれない。しかし、このような表現を使われることで、ジョーカーが社会的な抑圧の中でどのような変容を遂げたかというメッセージをより深く伝えることができたのではないだろうか。

最後に、この作品に対する評価については極めて分かれるところがある。一方で、アカデミー賞を含め数多くの賞を受賞するなど高い評価を受けている面もある。ただ、超常的な残虐描写、問題的な表現、さらには同様の事件に繋がる懸念があるということが批判される面もある。それでもこの作品は、ジョーカーがどのようにして現れたのかを、一つの物語として描いた作品であるといえるだろう。

参考:https://www.antenna.jp/archives/222480


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