映画「ラ・ラ・ランド」レビュー

ストーリー

本作は、LAでジャズピアニストを目指すセバスチャン（ライアン・ゴズリング）と、女優を目指すミア（エマ・ストーン）が出会い、恋をする物語である。

2人はお互いに理解し合い、音楽と演技に熱中していたが、やがて目標の違いから交際にトラブルが生じる。しかし、それを乗り越え、彼らの才能を生かして再び夢に挑戦することになる。

演出・映像

監督のデミアン・シャゼルは、前作「ウィップラッシュ」でも描かれた音楽人のストーリーを、今回は画家や俳優を含めたエンターテインメント業界に拡大させている。そして、映画の中で音楽とダンスを中心に描かれるストーリーを、見事なタイミングのカットやゆったりとした構図の表現によって緻密に仕上げている。

さらに、映像に使用された色使いは、映画の雰囲気を劇的に変えながらも、優美なリズムを醸し出している。

出演者

ライアン・ゴズリングの演奏シーンは彼自身が演奏するものであり、本物のピアノ演奏による音楽が映し出される。エマ・ストーンもダンスや歌を繰り広げ、俳優としての幅広さが見られる。

感想

本作は、映画的なエンターテイメント性と人間ドラマを見事に融合させている作品である。一方で、映画としての完成度が高いため、感情移入されない部分があると言われることがある。

しかし、見る人によっては、現代社会に生きる人々に対する強いメッセージ性があると感じるかもしれない。また、ラストのシーンは、多くの人を感動させたようである。

全体的に、音楽や映像、演出、出演者の演技など、細部にまでこだわった作品であり、現代のエンターテイメント映画の傑作として今後も称されることだろう。