映画『君の膵臓をたべたい』のレビュー

あらすじ

主人公の高校生・和歌山千波は、偶然クラスメートの山内桜良が自分で書いたという「共病文庫」を拾い、彼女から「自分に死期が迫っている」と告げられる。以降、彼女と一緒に過ごす中で、桜良の本音や過去を知ることとなる。彼女とのかかわりを通じて、千波は彼女と真っ向から向き合うことを決める。

この映画は、青春ものだが、ただ単に好きな人同士を描いたストーリーではなく、人生の意味や捉え方を考えさせられる感動作だと思う。映像も綺麗で、音楽も劇中に相応しく流れているので、心に響くシーンが多々あり、思わず涙してしまう場面もあった。

特に、桜良のことを知り、彼女の「共病文庫」を読むうちに、「生きる」ということについて改めて考えさせられた。私たちは何気ない毎日に生きているが、生命力の大切さや偏見などを感じることができた。

ただし、個人的にはラストが少し悲しかったので、もう少し明るい終わり方だったら良かったかなとも思った。しかし、千波と桜良の関係性の変化や、二人が向き合ったことで得られたものが大きいというメッセージが伝わってくるため、このラストも必要なのかもしれない。

『君の膵臓をたべたい』は、青春映画の枠を超えた感動作であり、生命について考えさせられる作品だと思う。ラストが少し悲しかったが、千波と桜良の関係性の変化や得られたものが大きいというメッセージが伝わってくる。改めて、生命や世界について考えられる良い映画だと感じる。