あらすじ
新宿を飛び出し、逃げるように鎌倉へやってきた少年・森嶋帆高は、天気を呼び起こすことができる少女・天野陽菜と出会う。二人は、互いに心の傷を癒しあい、ともに成長していく。
感想
本作は、『君の名は。』に続く新海誠監督の最新作である。細かい描写や動機づけの丁寧さが際立つ作品である。また、映像表現にも注力されており、物語の世界観とも一致している。
主人公の帆高は、母の死によって内面に深い傷を負っており、高校を中退し、自暴自棄になっていた。一方、陽菜は、身寄りをなくし、孤独に生きていた。二人が出会ったことによって、お互いに傷を癒すきっかけとなる。この点が、本作の最大の魅力である。
巨大な台風や雨、晴れ上がる空など、天候をモチーフとする本作は、気象現象が持つパワーを描いていることも特徴的である。画面に映し出される風景は、全編にわたり圧倒的な美しさを誇っている。
また、音楽も素晴らしく、ストーリーに寄り添うように展開されている。RADWIMPSが手掛けた主題歌『グランドエスケープ feat. 三浦透子』は、映画のクライマックスで使用され、劇場内の感動を最高潮に高めた。
総じて、本作は、新海誠監督の映画作品にふさわしい完成度の高い作品であると言える。物語のラストは驚くべきものであり、鑑賞後に心に残る作品となっている。
評価
映画『天気の子』は、新海誠監督による圧巻の映像美と、緻密なストーリー展開が融合した、素晴らしい映画作品である。
評価：★★★★★
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