映画『君の膵臓をたべたい』のレビュー

ストーリー

本作は、主人公の僕（ときわ）と膵臓の病気を患っている山内桜良の出会いと、その運命を描いた物語である。

ある日、学校で拾った『共病文庫』というノートを履物箱から出してきた桜良。それがきっかけで僕たちは交流を深めていき、桜良の病状が悪化していく中で彼女の秘密を知ることになる。

映画『君の膵臓をたべたい』の演出・撮影は、原作小説の雰囲気を残しつつ、映画ならではの表現を随所に使用した手法が多く見られる。

特に、映像や音による表現が巧みに使われており、物語の重大な場面で流れるBGMや、春に咲く桜の花が印象的なシーンなど、心に残る場面が多い。

本作の主人公を演じるのは、北村匠海。北村は、原作小説に登場する僕のイメージを忠実に再現した演技が素晴らしく、また、深く思慮深い表情や豊かな表現力で観客の心をつかんでいる。

一方、桜良を演じるのは浜辺美波。彼女の演技は、病気と闘いながらも強く生きる桜良の姿を説得力のあるものとして魅せてくれる。

原作小説のファンである私としては、映画化にどのように仕上がるのかという期待と不安があったが、本作は原作を忠実に再現しつつ、映画ならではの演出や表現を加えた素晴らしい作品に仕上がっていた。

主演の北村匠海と浜辺美波は、原作小説に登場する二人のイメージにぴったりと合った演技を見せてくれ、物語の世界に引き込まれた。

また、物語のテーマである「一瞬一瞬を大切に生きることの大切さ」が、作品全体を通して深く印象に残った。

映画『君の膵臓をたべたい』は、原作小説を忠実に再現しつつ、映画ならではの表現を加えた傑作作品である。

演出や撮影、キャストの演技も素晴らしく、原作小説のファンだけでなく、映画を楽しみたい人にもおすすめできる。評価は★★★★☆。