映画『アベンジャーズ・エンドゲーム』のレビュー

前提知識

本記事では、マーベル・シネマティック・ユニバース（以下、MCU）に関わる最新作『アベンジャーズ・エンドゲーム』（以下、『エンドゲーム』）について触れるため、作品の先行公開作品についてはある程度知っている前提で書かれています。

『エンドゲーム』は、MCUの最新作であり、これまでの22作品の集大成的な完成作品として2019年に公開されました。前作『アベンジャーズ／インフィニティ・ウォー』の続編的位置付けとなっています。

物語は、前作のクリフハンガーからスタートし、およそ3時間に及ぶ物語が展開されます。超人的な力を持つヒーロー達が、宇宙を舞台に宿敵のサノスを討つため、さまざまな方法で最後の戦いに挑みます。

今作も前作同様、多くのヒーロー達が登場し、ストーリーを紡いでいきます。前作で消滅したキャラクターたちの復活や、各ヒーローたちの戦い方・人間ドラマ、そして、シリーズを通して描かれてきた「友情」と「絆」のような要素も描かれています。

また、今作は、MCUを通して築き上げられた膨大なストーリーに繋がるため、映画を心から楽しめるには、過去のMCU作品に対する知識が求められます。そのため、「マーベルファン以外には楽しみにくい」という声もあがっています。

それでも、物語のラストシーンは、ある種の感動を覚えることは間違いありません。全ての謎が明かされ、ファンにとって十分なクロージングとなっています。

今回の作品でも、アクションシーンが多く描かれていますが、特撮やVFXのクオリティも非常に高く、迫力満点の映像を見ることができます。また、音楽についても、MCUシリーズでお馴染みの作曲家であるアラン・シルベストリによる物語にマッチしたサウンドトラックが流れるため、映画の臨場感を更に引き立てています。

今作は、MCUの歴史と描かれた物語を通して、どのキャラクターたちも光り輝く場面があり、大きな感動を覚えることができます。しかし、それゆえに、過去のMCU作品に対する知識が必要になってくるため、初めてMCU作品を見る人にはハードルが高い作品となっています。

今作がMCUの完結編となることから、『アベンジャーズ』シリーズが好きならば、是非映画館で観ることをお勧めします。