ストーリー
舞台は、1970年代のニューヨーク。アーサー・フレックは、クラウン・フンクションという子供たちに笑顔を届ける道化師をしている。しかし、彼は社会的に孤立し、心の病を抱えており、日常的にいじめに遭うなど、生き生きとした生活を送っているわけではない。
ある日、アーサーは上司からいい加減なクビ宣告を受ける。その日の帰り道、彼は地下鉄で不良グループとトラブルに巻き込まれ、彼らを自分の手で殺してしまう。この一件がきっかけとなり、アーサーは示威活動を行うマスコミや市民達から“ジョーカー”という名前で呼ばれるようになる。
印象に残ったシーン
冒頭のシーンで、アーサーは道化師として、病院の子供たちの前で踊りを踊っています。彼は子供たちを笑わせ、子供たちは彼のダンスを見て楽しんでいます。しかし、アーサーが病気であると気付いた子供たちは怖がってしまい、彼に歩み寄りません。
このシーンは、一見してシンプルな笑いの要素があるように見えますが、後にアーサーの心理的な問題が浮かび上がってくることによって、非常に重要な役割を持っています。
音楽
映画の音楽は、ことごとく不気味なものばかりで、アーサーが心理的に非常に不安定であることを更に強調しています。 特に、映画のクライマックスで演奏される「ライク・ア・ローリング・ストーン」のカバーは、圧倒的に迫力があります。
総評
この映画を鑑賞する際は、暴力的で暗い内容があることを念頭に置かなければなりません。しかし、演技力や音楽、映像など、全ての要素が非常に上質であることは間違いありません。ジョアキン・フェニックスの演技も圧巻で、ボストン映画批評家協会賞やカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞するなど、非常に高い評価を得ています。
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