「天気の子」感想

ストーリー

 高校生の主人公、渡部陽向(はるむ)は、家出して上京し、自分の居場所を探していた。そんなある日、陽向は串かつ屋で働く久美子という女性と出会う。そこで、陽向は自分が「晴れ女」で、空に向かって祈りを捧げることで晴れを呼び出すことができることを明かす。久美子に興味を持った陽向は、久美子が家に帰る日まで一緒に暮らすことになる。

 しかし、ある日から陽向は、東京を覆う大雨が降り続け、日差しのない空に暮らすことに。そんな陽向は、久美子が通う中学校の避難訓練中に出会った、瑠衣という少女と出会う。瑠衣は、雨が降ることを願うことで、父親を救うことができると信じていた。陽向は、瑠衣と二人で、変わりゆく空模様や雨の中での日常を過ごすうちに、自分自身と向き合うことになる。

感想

 本作は、前作「君の名は。」に続く、新海誠監督の最新作であり、繊細で美しい映像と、熱量のある物語が特徴的である。特に、映像の美しさは、表情豊かなキャラクターたちが雨の中の湿った風景に映える様子や、染みが広がる服など、細部にまでこだわって描かれている。また、物語の中心である、陽向と瑠衣の成長や、自分自身を見つめる過程が、つかの間の青春を感じさせ、心に残る作品となっている。

 さらに、本作は、青春映画としての要素を持ちながらも、人間の内面、特に自己肯定感や自己理解の欠如を描いている点が強く印象的である。陽向や瑠衣たちが、自らの壁に向き合い、それを乗り越えていく姿勢は、観る者の胸に深く響くものがあり、共感を呼ぶことだろう。

まとめ

 「天気の子」は、暗い雨の空を背景に繰り広げられる、青春の成長ストーリーであり、美しい映像や、心に残る物語が魅力的な作品である。特に、陽向や瑠衣たちが持つ内面の葛藤や壁に向き合う様子は、共感を呼ぶことができる。人間の内面が描かれた本作は、観る者に刺激を与え、自己肯定感や自己理解を深めるきっかけとなる。是非、映画館で観ることをお勧めする。


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