ストーリー
本作は、バットマンの宿敵ジョーカーの起源を描いた映画である。
物語は、不登校や職場でのいじめなど、さまざまな苦しみを背負うアーサーという男性が主人公である。アーサーは、コメディアンを目指しているが、いまいち芽が出ず、生活に苦労している。
そんなアーサーは、ある時、上司からのいじめによって精神を病み始め、周りの人々に復讐を始める。そして、やがて、自分がジョーカーという犯罪者として、市の中心に立つこととなる。
演技
主演のホアキン・フェニックスは、アーサー/ジョーカーを演じきっている。アーサーとジョーカーという2つのキャラクターを徹底的に演じ分け、彼ならではの独特の表現力が光っている。
これに加え、脇を固めるキャスト陣も素晴らしい。特に、アーサーが求める“父親”であるトーマス・ウェインを演じたブレット・カレンは、非常に印象的である。
映像美
本作は、ニューヨークを思わせるダークで陰鬱な街並みが印象的である。暗いトンネルや路地裏、病院やテレビ局なども含め、誰もが危険を感じるような場所ばかりが描かれている。
また、アーサーが着用するコスチュームも印象的で、ジョーカーとしてのイメージをより深める効果的な演出となっている。
総評
本作は、バットマンシリーズなどに出てくるジョーカーの過去を描いた作品であるが、スーパーヒーローものではない。いわゆる“一般向け映画”とは異なり、暴力的で残酷なシーンも多く含まれるため、観客によっては不快に感じる場面があるかもしれない。
しかし、フェニックスの圧倒的な演技や、没入感のある映像美、深く考えさせられるストーリー展開など、見どころはたくさんある。ジョーカーのファンは必見であるし、そうでなくても、考えさせられる映画に挑戦したい人にはピッタリだろう。
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