映画概要
『ジョジョ・ラビット』は、ニュージーランドの映画監督タイカ・ワイティティが監督した、ナチス・ドイツ時代を舞台にしたコメディ映画である。主人公の少年ジョジョが、自分に教え込まれたナチス思想に縛られていたが、ある出来事をきっかけにユダヤ人の少女エルカを助けることになる。
ストーリー
1945年のドイツ。10歳のジョジョ・ベッツラーは、自分がナチス党員であることを誇りに思っていた。彼は、ヒトラーのことを「フューラー」と呼び、ナチスの象徴である鷲の形をした紋章のついた制服を着ていた。
ある日、彼は自宅のアトリエで、彼が大好きなナチス党員の補佐官レニーと出会う。そして、彼はナチスを絶対的に信じるようになる。一方、彼の周りでは、ドイツが敗戦を迎え、人々は苦しみに包まれていた。
ジョジョは、ある日、アトリエの壁の中から隠れていたユダヤ人の少女エルカを発見する。彼女は、ジョジョの秘密を知ってしまったため、彼女を助けるか敵として扱うかという選択を迫られる。彼は、初めは恐れていたエルカと接触し、やがて彼女と親交を深めることになる。
印象に残ったシーン
物語後半のシーンで、ジョジョがエルカを追って逃げた先でナチス党員らがエルカを射殺してしまうというシーンがあった。このシーンで、ジョジョはエルカが死んだことに悲しみ、怒りを隠せない様子が描かれていた。このシーンは、ナチスが引き起こした非道さを象徴するようなものであり、強い印象を残した。
演技・映像・音楽
本作の主演を務めたのは、『ジュマンジ』や『スリー・ビルボード』などで知られるハリウッド俳優のスカーレット・ヨハンソンと、『スター・トレック』や『スター・ウォーズ』などで活躍するベン・メンデルソーンである。
映像については、戦争時代にふさわしいグリーンの色調で統一されており、視覚的にも強烈なインパクトを残していた。
音楽については、ビートルズの「イマジン」を始め、70年代の曲が多く使用されていた。また、物語進行に合わせてシンプルな曲調が繰り返されることで、物語の雰囲気を盛り上げた。
総評
『ジョジョ・ラビット』は、重いテーマを持ちながらも、軽妙なユーモアを交えたコメディ映画である。
戦争当時のドイツを描きながら、主人公が目覚めていく様子や、人間の優しさを描いた物語は、とても心温まるものだった。また、演技や映像、音楽に注目すれば、細かいところまで見ることができることが魅力的だ。
『ジョジョ・ラビット』は、戦争というテーマをコメディにできる独特の雰囲気があるが、見終わった後には、私たちに平和を願う気持ちを与えてくれるような素晴らしい作品である。
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