『ジョーカー』レビュー

ストーリー

本作は、人々から無視される存在のアーサー・フレック(演:ホアキン・フェニックス)が、次第に精神の均衡を崩していく様を描くサイコ・サスペンス映画です。アーサーは、ニューヨークの貧しい地域で、日々の雑用やお笑い芸人の夢を追いかける過酷な生活を送っていました。そんなある日、彼が路面電車内で相手を注意する際に、過剰な暴力行為を取り締まっていた警官に逮捕され、そのことがきっかけで彼の人生は一変していきます。

画面の美しさ

本作は、ダークで不気味な雰囲気が漂う中、鮮やかな色彩で描かれた場面が印象的です。アーサーが変貌する様子が、深紅のカーペットやゴールドのドアノブが映える、派手なダンスシーンで表現されています。また、アーサーの内面が映像として表現される際は、夢と現実が混同されたようなシーンが多く用いられ、観客を幻想的な世界へと引き込みます。

演技力

主演のホアキン・フェニックスは、表情や動きに独特のリズムを生み出すことによって、アーサーの心情を深く表現してます。大爆笑しながらも辛さが表れたり、凶暴性と優しさを見せたり、彼の多様性に驚かされます。彼の演技力によって、観客はアーサーの苦しみと混乱を共感することができます。

結論

『ジョーカー』は、弱い立場にある人々に寄り添う一方で、狂気にまみれた過激なストーリー展開によって、観客を衝撃的な映像の世界へと導きます。その暴力的な表現やテーマには、苦手とする人もいるかもしれませんが、芸術的・感性的な側面にも非常に親しめる作品です。


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