「君の膵臓をたべたい」のレビュー

ストーリー

本作は、高校生の少女が余命がわずかなことを告げられ、共に過ごすことで人生に向き合い成長していく物語である。
主人公の少女は、健康診断で「膵臓がんである可能性がある」と診断される。数日後、それが正しいことがわかり、余命が残されたことを告げられる。彼女はその現実を受け入れられず、周囲を避けるようになってしまう。
そんな時、クラスメイトの男子が彼女の日記を読んでしまったことがきっかけで、2人は共に過ごすようになる。彼らの交流を通じて、彼女は自分と向き合い、自分と周囲との関係性について考えるようになっていく。

演出

映画は、本作が小説原作であることから、主人公の少女の日記という形で進行する。また、映像表現で彼女の内面を表現する試みが多く見られ、彼女が感じる孤独や不安、怒りなどがリアルに描かれていた。
音楽も物語のテンポに合わせて、感情や場面の変化を表現するように用いられており、映画を見るだけでなく、聴くことで物語に入り込めるようになっていた。

感想

本作は、「人生とは何か」を考えさせてくれる作品であると感じた。主人公が余命が短いと知ったことで、彼女は今まで気づいていなかったものに気づき、大きく成長する姿が描かれていた。
また、映画の中で主人公の少女と男子の交流が描かれるが、これが非常に淡白で、恋愛感情に偏っていなかったことも良かった点だった。
一方で、映画はあくまでも原作の一部を映像化したものであることから、少女の内面描写が多い分、自然と物語が進まなくなるが、それでも最後まで心引かれる作品であった。

以上が、「君の膵臓をたべたい」のレビューである。本作は、物語が進まない点があるが、主人公の成長や音楽の使い方など、多くの面で魅力的な作品であると感じた。


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