映画『君の名は。』のレビュー

あらすじ

本作は、奥多摩の山奥に住む田舎町の高校生・瀧と、東京の都会で暮らす女子高生・三葉が、突如起こった“結界”で入れ替わったことから始まる物語である。二人は初めての交換日の朝、自分たちが入れ替わったことを知り、慌てる中で互いの記憶や言動を確かめることに。その後、自分たちが交換されるときは1日に1度起こることに気づき、徐々に相手の生活に慣れていく。そして、互いに存在を知る中で、次第に距離を縮めていく。

感想

「君の名は。」は、宮崎駿監督に多大な影響を与えた新海誠監督が手掛けたアニメーション映画である。作風は新海誠監督特有の美麗な映像美と、深い感情表現が特徴的である。

シンプルなストーリーでありながら、交換された二人の生活や、出会うべくして出会った二人の距離感や感情移入がリアルに描かれており、視聴者の心を掴むことに成功している。

音楽も映像と合わせて物語の世界観を作り出しており、特にRADWIMPSによる主題歌「前前前世」は、物語とともに心に響く壮大なエモーショナルな曲である。

物語のラストシーンでは、二人が結局出会えず、別々の時間軸で生きていくことを知りながらも、何度も交換された思い出が心に残っていることが描かれており、胸を打たれる。全編通して、二人の感情移入とともに、視聴者の感情をも揺さぶる秀作である。

評価

この作品は、アニメーション映画としては珍しく、興行的な成功とともに批評的な評価も高い。映画評論家の間でも高い評価を得ている。それだけに、アニメーション映画に興味がない人でも、一度は見た方がいい作品の一つである。

まとめ

「君の名は。」は、新海誠監督の作品の中でも、特に深い感情表現が印象的な作品である。シンプルなストーリー展開であり、交換された二人の心情がリアルに描かれることで、視聴者の感情を掴んでいく。美麗な映像美と音楽も、作品の世界観を高める役割を果たしている。是非、一度ご覧になってみてはいかがだろうか。