あらすじ
主人公アーサー・フレックスは、クラウン社の看板パフォーマーを目指しながら、日夜生活保護を受けながら暮らしている男性。彼は社会不適合者と見られ、暴力的な行動をとることがあるが、本人には自分の行動が正当化されているように思われる。ある日、彼は自分の過去と向き合い、新しい人生を始めようとするが、社会から拒絶され、彼の暴力行為はエスカレートしていく。
感想
「ジョーカー」は、大変深いテーマを扱った作品である。主人公アーサーは、社会から弾き出されることを繰り返し、ついには自暴自棄に陥り、社会に対して復讐を起こす。映画の中では、アーサーが成長し、ジョーカーというキャラクターに変貌する姿が描かれているが、それがなされる過程も大変重苦しいものである。
また、本作品は独特の雰囲気を持っており、映像の演出や音楽が非常に印象的だった。トロント国際映画祭では、作品賞や主演男優賞を受賞し、その評価の高さがうかがえる。
しかし、社会問題を網羅的に扱っているとは言い難く、特にエンディングの心理描写はあまり納得いかないものがあった。観客にとっては、必ずしもスッキリとした印象を残さないという点がある。
まとめ
「ジョーカー」は、深いテーマや独特の雰囲気など、多くの優れた要素を持っている作品であるが、必ずしも万人向けの作品ではない。社会問題を考察する上で、興味深い観点を提供してくれる点は間違いないが、エンターテインメント作品としても物足りなさを感じる人もいるかもしれない。
コメントを残す