あらすじ
アメリカ人大学生のダニが、スウェーデンの巨大な祭り「ミッドサマー」に参加することになる。しかし、その祭りは次第に不穏な雰囲気を帯び、悲劇的な出来事が起こり始める。
評価
本作は、監督のアリ・アスターが手がけた前作「HEREDITARY/継承」に続く、異色のホラー映画だ。その異色さから、観客の評価は分かれるところだろう。
まず、本作が異色と言われる所以として、主題の一つである「日光浴によるセクシャル・ライフの向上」が挙げられる。このテーマ自体が珍しい上、観客にとってはとても新鮮な驚きだった。また、スウェーデンの祭りの文化や神秘主義、オカルト要素を盛り込んだ映像美も素晴らしく、映画館で鑑賞する価値は十分にある。
一方で、登場人物の描写は非常に淡泊であるとの声もある。物語の核心とも言える人間関係や感情が希薄なため、観客にとっての感情移入が難しい。また、ラストシーンはかなりグロテスクなため、強烈なショックを受ける人も少なくないだろう。
総評
「ミッドサマー」は、異色のホラー映画であるが、その異色さ故に観客の評価は分かれるだろう。監督のアリ・アスターが持ち味とするオカルトや宗教、祭りといったモチーフが緻密に計算された映像美に昇華されており、スクリーンで見る価値がある。しかし、登場人物の描写が薄いことやラストシーンのグロテスクさなど、受け取り方は人それぞれだ。淡々と進行するストーリーに辟易しない人、珍しいホラー映画が好きな人にはお勧めできる。
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