映画「君と100回目の恋」のレビュー

ストーリー

主人公・佐藤は、彼女のもとを訪れたある日、謎の病気にかかり、毎朝起きるたびに前の日の記憶が消えてしまうという状態に陥ってしまう。しかし、彼女の友人である五十嵐の協力により、二人は出会った瞬間からの愛を育んでいく。それでも佐藤には「100回目の記憶」までに五十嵐に身を寄せることが決められていた。果たして佐藤は、100回目の恋で思い出を取り戻せるのか。

演出・映像美

本作は、独特な雰囲気を演出するために映像に霞をかけたり、ビンテージ風のフィルターをかけたりといった手法が用いられている。また、物語の中で登場する四季を映像で表現するなど、映像美に力を注いでいる点が魅力的だ。

演技・キャスト

主演の佐藤役を務めた柄本明さんは、役柄のインパクトが強い分、中々難しい立ち回りが求められる役どころだったが、決してオーバーアクションをせず、落ち着いた演技を見せていた。そして、佐藤の彼女役の桜井ユキさんは、明朗快活で誰からも愛されるキャラクターを熱演していた。特に、佐藤が前日のことを思い出さなくても彼女が彼を愛し続ける、不器用ながらも純粋な愛情表現は、多くの観客の心を打ったことだろう。

総評

本作は、記憶喪失をテーマにしたラブストーリーであり、共に温かい気持ちに包まれながら佐藤と桜井ユキさんが100回目の記憶に向かって進んでいく姿に、心が温かくなること間違いなしの映画だ。演出やキャストの演技も際立っており、映画鑑賞の楽しさを味わえる素晴らしい作品だと思う。