あらすじ
主人公のダニと恋人のクリスチャンは、スウェーデンの遠隔地にある儀式に参加するために現地の友人たちとともに旅立ちます。その儀式が行われる場所では、壮大な風景とともに、さまざまな禁欲的な宗教儀式が行われます。最初は人生の岐路に立つ彼らにとってこの旅行は、新たな体験や出会いをもたらすものでした。
しかし、儀式が進んでいくにつれて、彼らは不穏な空気に包まれ、その行動や現象に疑問を抱くようになります。やがて、恐怖と異教的な儀式によって、ダニと彼女の旅仲間たちは、戦慄と狂気を味わいます。
感想
本作は、巨匠アリ・アスターによる待望の新作映画です。彼の前作「ヘレディタリー/継承」でカルト的な人気を誇った彼が、中世に実際に行われていた風習“夏至の祭典”をテーマに老若男女問わず驚くべき映像的想像力で描き出したのが本作です。
“夏至の祭典”というテーマに惹かれて鑑賞したという方は、もっと華やかな場面が見られるのではないかと期待するかもしれません。しかし、本作はそれを意識的に外し、あえて、緊張感や不穏な空気を作りだすために、暗いシーンが多用されました。例えば、次第に気味の悪い儀式、禁欲的な生活やとても明るい風景があなただけで感じます。
激しい独白的なシーンや、心理描写など、アリ・アスター監督の技巧を十二分に堪能できます。また、演出面で、総じて美しい景色や風景や音楽が本作を彩っているため、深い感銘を受けることができます。
まとめ
「ミッドサマー」は、カルト的な人気を誇るアリ・アスター監督の手による、異色のホラー映画となっています。全編に渡って緊張感や不気味な空気が漂いますが、美しい景色や音楽、演出なども多く、思わず酔いしれてしまうほどの素晴らしい作品に仕上がっています。
コメントを残す