映画「君の膵臓をたべたい」レビュー

ストーリー

中学生の少年と、彼が出会った病気を抱える女子高生が織りなす、切ない青春ストーリーである。

主人公の少年・春が拾った日記帳、そこには「ぼくは、もうすぐ死ぬんだ」という女子高生・秋の書き込みがあった。それ以降、春は秋と付き合うようになり、積極的に関わっていく中で2人の関係はどんどん深まっていく。

秋の死を受け止め、春はそれぞれの人生を歩んでいく決意をして物語は終わる。

キャスト

  • 浜辺美波:秋
  • 北村匠海:春
  • 大泉洋:父親役

感想

本作は多くの人を救える映画である。病気を抱える秋が語る「今」を大切に生きることの大切さは、観る者の心に強く響くものがある。

それぞれの登場人物たちが抱える過去や家族、友人関係を見ることで、人間の弱さや哀しさ、そしてかけがえのない人生の尊さを理解することができる。

良くも悪くも淡々と進む物語を見ていると、その中に込められたメッセージとともに、自分の人生観を考え直させられる。

評価

本作は、せつない青春映画というだけではなく、人生観を考えさせる作品である。ストーリーは日々の些細なことが丁寧に描かれ、それぞれの登場人物たちを遠くから見ているような感覚に陥るが、それが逆にドラマチックに物語を引き立てている。

春と秋、それぞれの演技力によって、心に残る恋愛模様が描かれている。また、共通する担当役者、父親役の大泉洋が、涙を誘う演奏シーンで見せた演技力は見応えがあった。

繊細な演出とともに、春と秋の関係、それぞれの人生の哀しさを感じることができる作品である。総合評価としては、10点中9点をつけたいと思う。


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