映画『言の葉の庭』の感想

あらすじ

本作は、雨が降り続くある日、中学生の少年・高杉と、同じクラスの転校生・西宮が出会うところから始まる。

やがて高杉は、西宮が毎日通っている庭を訪れるようになり、そこで様々な謎めいた人々と出会う。

二人は、架け橋となるような存在として、お互いの心を通い合わせていく。

感想

『言の葉の庭』は、新海誠監督が描く青春群像劇の傑作だと思う。

まず、映像美が圧巻だ。細部まで描き込まれた自然描写や、映画によくある“泣けるシーン”ではなく、シンプルながら強烈な思いが伝わってくる場面など、次々と飛び出す感動的なシーンに惹き込まれた。

また、キャラクターの掘り下げも深まっていくのが見所。登場人物たちがそれぞれ抱える悩みや秘密が展開され、相互に関わり合いながら“出会い”や“別れ”もある群像劇ながら、一人一人がしっかりと物語の中で立ち上がっている。

音楽も新海誠作品らしく、心地よく耳に残る美しい曲だった。

一方で、物語が進む中で少なからずの“ジェンダー問題”を含む描写もあるが、それが物語の主軸ではなく、自然な形で絡んでくる点もデリケートに扱われていた。

総じて、感動を届けるストーリーテリング力や映像美、キャラクターたちが際立つ秀作だった。


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