映画「ジョーカー」のレビュー

ストーリー

『ジョーカー』は、バットマンのライバルや敵役として知られる悪役「ジョーカー」の前日譚。主人公のアーサー・フレック(演:ホアキン・フェニックス)は、まるで彼自身が生まれ変わったかのように、常に虐げられ、孤独な日々を送っている。

その日常は、彼がクラウンフードという救貧法を推進する市長のために看板を持つアルバイト生活と、破れたコスチュームを着て喜劇俳優に憧れる日々で埋められていた。

しかし、アーサーが社会に対して持つ反発感情はどんどん募っていき、一つの事件が起きることで、その心の底に眠っていた狂気を解き放っていくこととなる。

演技

主演のホアキン・フェニックスの演技は見事で、アカデミー賞主演男優賞を受賞するなど高く評価されている。アーサー役に対して、物凄い痩せ方をして役作りに取り組んだり、演技では笑いを奪われることが多く、彼自身が苦笑いするような場面もあるが、その一方で、感情を露わにするシーンでは非常に迫力がある。

映像・音楽

映像は、1980年代のニューヨークの劣悪な環境を重視して表現されており、汚れていたり古めかしい色調が印象的である。音楽は、映画で使用されている曲や効果音が選りすぐりで、ストーリーの雰囲気をより一層高めている。

総評

本作は、DCコミックに登場する「バットマン」の登場前の時代を描き、悪役「ジョーカー」の成り立ちを撮影した注目作である。簡明に言えば、「善玉の物語ではなく、悪人の物語」。主人公であるアーサーを通して、観客自身が社会の闇や矛盾と向き合わされることとなる。また、ストーリーや演技、映像、音楽全てが素晴らしい出来であるため、ジョーカーの世界観を堪能したい人には是非見て欲しい作品である。


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