「ミッドサマー」のレビュー

あらすじ

主人公のダニーは恋人や家族との関係がうまくいかず、自殺を考えるほどの精神状態に陥っていた。そんな中、彼女はスウェーデンの奇妙な宗教集団が行う夏至祭りに招待される。ダニーたちがその集団に到着すると、祭りには様々な儀式や伝統があり、やがて不気味な出来事が起こり始める。

感想

本作は正直に言って、かなり不気味で怖い映画である。現実離れした風景、個性的な登場人物たち、そして流血シーンまでもが非常にリアルで、まるで自分が登場人物の1人のように感じる。特に、夏至祭りのシーンはとてもインパクトがあり、さるところ映画のことを忘れるほど。

また撮影技法にも注目が必要である。映像が印象的である理由は、端正なカメラワーク、色の使い方、照明、そして音響設計など、緻密な演出のおかげである。逆に言えば、映画を愛するそれぞれの観客にとって、本作は美的センスを愉しみつつ恐怖を味わえる映画となるだろう。特にラストシーンは、幻想的な映像とBGMが合わさり、とても印象深いものであった。

ただし、本作の一番の強みでもある現実離れした世界観に対しては、観客の想像力が反して「怖くない」と感じる人も存在するかもしれない。自分がそうであったので、そういった人たちには物足りなく、もっと臨場感のある作品をお勧めしたい。

まとめ

「ミッドサマー」は、巧みに作り込まれた現実離れした世界観、「美学」として感じる映像美、そしてインパクトのある演出、いい意味で期待通りのホラー映画である。特に、オーストリア映画「グッド・ナイト、マミー」を手がけた監督のクインティン・テランティーノ自身も「今までで1番怖かった映画の1つ」と公言したことからも、その迫力は伝わってくるだろう。是非劇場で体感してほしい。


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